小栗 剛(キコ/qui-co.)

小栗 剛クラス

 

WSテーマ

『 これは楽譜ですか? いいえ、脚本です。』

 

私の書く脚本は、「これ、楽譜だね。」と言われます。

なるほどと思います。「、」や「。」「…」の打ち方が独特です。

言葉のリズムが独特です。セリフの受け渡しや、間など、実に独特です。

そんな楽譜みたいな脚本ばかりいつも演出している私と遊ぶ4日間です。

脚本を「音楽的」に解釈していくと楽しいです。

楽しい感性のまま板の上に立つ役者さんは魅力的です。

放牧で育てられた牛の乳の方が旨みが素晴らしいのと同じ事です。

 

音楽的という事で、呼吸やテンポの掴み方など、

演技の技術的な面もカヴァーしていく内容にはなりますが、それよりも。

それこそ好きな音楽に出会った時のような高揚感と言いますか。

正体不明の勇気と申しますか。

読解がそこそこでも、滑舌がいまいちでも、精神が貧弱でも、身体能力が残念でも、その他ありとあらゆるコンプレックスの品揃えがとても豊富だとしても。

「 なんとかなんじゃねぇかな? 」

と言う気持ちで上を向いて歩いて帰れるWSを目指していきます。

 

ーProfileー

小栗剛(おぐりつよし)キコ/qui-co

 

1977 年1 月30 ⽇⽣まれ。茨城県出身。脚本家、演出家、俳優、詩人。

 

10 代を非⾏少年として過ごし、バンド活動のため上京。20 代に音楽と詩作にふける放蕩⽣活を続ける。

30 歳で突発的に劇作を始め舞台公演を⾏う。それまでに培った独⾃のセンスと技法で注目を集める。

衝撃的なストーリー展開とロックでロマンチックなセリフ、

元ミュージシャンのセンスをふんだんに活かした⾳楽要素の強い演出も特徴のひとつ。

 

2010年、佐藤佐吉演劇祭にてゴールデンフォックス賞受賞。

2014 年、ジャニーズ事務所先導で企画された舞台「ストレンジ・フルーツ」(増⽥貴久・南沢奈央出演)にて脚本を担当。

その他テレビドラマの脚本なども手がける。